40代で精神障害があっても再就職できる|豊田・安城の支援制度も解説

「40代で精神障害があると、もう就職は難しいのでは…」「年齢とブランクがあって不安」そんな悩みを抱えている方へ。実は、40代からの再就職は決して遅くありません。経験とスキルを武器に、適切な準備と支援を活用すれば、あなたに合った職場で再スタートを切ることは十分可能です。

この記事では、40代で精神障害のある方が再就職を成功させるための具体的な方法と、豊田市・安城市で利用できる支援制度を詳しく解説します。

目次

40代精神障害者の再就職の現状

障害者雇用の追い風

厚生労働省「令和5年 障害者雇用状況の集計結果」によると、民間企業における障害者雇用数は過去最高の64万2,178人に達しました。特に精神障害者の雇用数は13万298人(前年比18.7%増)と大きく伸びています。

2018年4月に精神障害者が障害者雇用の義務対象に加わったことで、企業の採用意欲は年々高まっています。

40代は不利ではない

「35歳転職限界説」という言葉がありましたが、現在の労働市場では状況が変わっています。

40代が求められる理由

  • 慢性的な人材不足による即戦力ニーズ
  • 定年延長により長期雇用が可能
  • 経験豊富なミドル層への需要増加
  • 障害者雇用でも同様の傾向

実際に、障害者雇用における40代の採用は決して珍しくありません。年齢制限を設けることは原則禁止されており、40代からの転職・再就職を成功させている方は多くいます。

精神障害者雇用の実態

雇用されている精神障害者の内訳(令和5年度調査)

  • 推計21万5,000人が企業で就労
  • 手帳等級:3級43%、2級35%、1級4%
  • 雇用形態:正社員22.7%、非正社員77.2%
  • 平均月給:14万9,000円(全体)、19万3,000円(週30時間以上)

就職率と定着率

  • ハローワーク経由の就職率:43.9%
  • 1年後定着率:49.3%
  • 平均勤続年数:5年3ヶ月

定着率は他の障害種別(身体障害71.5%、知的障害68.0%)と比べると低めですが、適切な配慮がある環境では長く働き続けることが可能です。

厚生労働省「令和5年 障害者雇用状況の集計結果」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36946.html
厚生労働省「令和5年度障害者雇用実態調査」
https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001233721.pdf
厚生労働省「令和5年度ハローワークを通じた障害者の職業紹介状況」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40951.html
障害者職業総合センター「障害者の就業状況等に関する調査研究」
https://www.nivr.jeed.go.jp/research/report/houkoku/houkoku137.html

精神障害とは?主な種類と特徴

精神障害とは、脳内の情報伝達物質のバランスが崩れることで発症する精神疾患の総称です。

うつ病(気分障害)

特徴:持続的な気分の落ち込み、興味や喜びの喪失、意欲低下、疲労感、睡眠障害、食欲不振

仕事への影響:集中力の低下、判断力の鈍化、朝の調子が悪い傾向、体調の波がある

双極性障害(躁うつ病)

特徴:うつ状態と躁状態を繰り返す、躁状態では気分の高揚・活動過多・睡眠時間の減少、うつ状態では気分の落ち込み・活動低下

仕事への影響:調子の波が大きい、躁状態で過度に引き受けてしまう、うつ状態で遂行できなくなる

統合失調症

特徴:幻覚や妄想などの陽性症状、意欲低下や感情の平板化などの陰性症状、認知機能障害

仕事への影響:対人コミュニケーションの困難、状況判断の難しさ、ストレス耐性の低下

不安障害・パニック障害

特徴:強い不安感、パニック発作(動悸、息苦しさ、めまい)、予期不安による回避行動

仕事への影響:通勤への不安、会議や人前での発言への恐怖、特定の場所や状況の回避

適応障害

特徴:ストレス要因への適応困難、抑うつ気分、不安、問題行動

仕事への影響:環境変化への対応困難、人間関係のストレス、業務への集中困難

二次障害の併発

長期の精神疾患により、身体症状(睡眠障害、慢性疲労など)や他の精神症状が併発することもあります。

厚生労働省「精神障害の定義」
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/10/dl/s1027-11f02.pdf

40代の強みを活かす

40代は若年層にはない大きな強みがあります。

40代ならではの強み

1. 豊富な職務経験:専門スキル・業界知識、実務で培った問題解決能力、社会人としての基礎力

2. マネジメント経験:チームのまとめ役、後輩指導の経験、プロジェクト管理能力

3. ビジネスマナーの習得:社会人としての振る舞い、コミュニケーション能力、顧客対応力

4. 人生経験と視野の広さ:多様な経験からの判断力、落ち着きと安定感、人間関係の構築力

5. 即戦力としての価値:教育コストが少ない、すぐに業務に貢献できる、企業の育成負担が軽い

40代が企業に求められる背景

人材不足の深刻化:少子高齢化による労働力不足、経験者の確保が困難、中堅層の人材ニーズ

定年延長:70歳まで働く時代、40代採用でも20年以上の雇用、長期的な人材育成が可能

働き方改革:多様な働き方への理解、年齢による差別の禁止、能力重視の採用

アピールすべきポイント

面接では「何がやりたいか」より「何ができるか」を具体的に伝えましょう。

効果的なアピール方法

  • 具体的な実績と数字
  • 問題解決の事例
  • 身につけたスキル
  • 貢献できる領域
  • 障害特性と必要な配慮

アピール例
「前職では営業事務として5年間、月間200件の受発注管理を担当していました。Excel関数を活用した業務効率化により、処理時間を30%短縮した実績があります。うつ病による休職期間がありましたが、現在は服薬と定期通院により症状は安定しています。朝の立ち上がりに時間がかかるため、フレックス制度の利用を希望します」

このように、実績と障害の両面を具体的に伝えることが重要です。

dodaチャレンジ「40代の方が障害者雇用枠で転職するためのポイント」
https://doda.jp/challenge/contents/column/177.html
atGPしごとLABO「40代の障害者が転職や就職をする際に注意すべきポイント」
https://www.atgp.jp/knowhow/start/point/c3534/

再就職前の準備期間

焦りは禁物です。段階的に準備を進めましょう。

再就職までの流れ

第1段階:急性期・回復期(数週間〜数ヶ月)

目標:症状の安定化

この時期は無理せず、治療に専念することが最優先です。服薬の継続、定期通院、十分な休養、主治医との相談を行います。

第2段階:生活リズムの確立(3〜6ヶ月)

目標:規則正しい生活

就労に向けて、生活リズムを整えます。毎日決まった時間に起床・就寝、日中の活動量を増やす、散歩や軽い運動、趣味や興味のある活動に取り組みます。

第3段階:リハビリテーション期(6ヶ月〜1年)

目標:働く準備

就労に必要な体力とスキルを回復させます。就労移行支援事業所への通所、デイケアやリワークプログラム、スキルの再習得、職場実習・インターンに参加します。

第4段階:就職活動期(3〜6ヶ月)

目標:再就職

実際の就職活動を開始します。求人探し、応募書類作成、面接、企業実習を行います。

準備期間で整えるべきこと

体調面:症状の安定(最低3ヶ月以上)、服薬管理ができる、通勤できる体力、週5日通所できる持久力

生活面:規則正しい生活リズム、睡眠時間の確保(7〜8時間)、バランスの取れた食事、ストレス対処法の確立

スキル面:基本的なPCスキル、ビジネスマナーの再確認、コミュニケーション能力、自己管理能力

精神面:障害受容、働く意欲、自己理解(得意・苦手の把握)、現実的な目標設定

主治医・支援者との連携

再就職は一人で進めるものではありません。

  • 主治医:就労可能かの判断、診断書の作成、服薬調整
  • 家族:日常生活のサポート、精神的な支え、経済的な支援
  • 支援機関スタッフ:就労準備支援、就職活動のサポート、職場との調整

注意
焦って無理をすると、症状が悪化し、結果的に再就職が遠のきます。「急がば回れ」の精神で、着実に準備を進めましょう。

キズキビジネスカレッジ「うつ病から再就職するためのコツ」
https://kizuki-corp.com/kbc/column/depression-reemployment/

再就職活動の7つのステップ

ステップ1:自己分析

明確にすべき項目

これまでのキャリア:職務経歴の整理、身につけたスキル、実績と成果、得意だった業務

障害の状況:診断名と症状、症状が安定した時期、服薬状況、通院頻度、体調の波のパターン

自分の特性:できること・できないこと、得意な環境・苦手な環境、ストレスを感じる状況、リフレッシュ方法、対処法・工夫

希望条件:職種・業種、雇用形態(正社員/契約社員/パート)、勤務時間(フルタイム/短時間)、勤務地・通勤時間、給与、配慮してほしいこと

ステップ2:情報収集

求人の探し方

ハローワーク(障害者専門窓口)

  • 全国の求人情報
  • 専門の相談員
  • 障害者向け合同面接会
  • 求人開拓

障害者向け転職エージェント

  • dodaチャレンジ
  • atGP
  • LITALICO仕事ナビ
  • ランスタッド チャレンジド

就労移行支援事業所

  • 事業所が開拓した求人
  • 実習・インターン先の紹介
  • 企業との橋渡し

ステップ3:応募書類の作成

履歴書のポイント

職歴のブランク説明

ブランク期間がある場合、正直に理由を記載しましょう。「体調不良のため療養」「病気療養のため休職」「健康上の理由により退職」など。具体的な病名は履歴書には不要です。面接で説明します。

障害者雇用の場合の記載事項

  • 障害者手帳の種類と等級
  • 必要な配慮(簡潔に)
  • 現在の状況(安定している旨)

職務経歴書のポイント

40代は職務経歴が重視されます。見やすいレイアウトで、時系列または職務別に整理し、具体的な業務内容を記載します。実績は数字で示し、身につけたスキルやマネジメント経験をアピールしましょう。

自己PR・志望動機:即戦力としてのアピール、企業研究の成果、長く働きたい意欲、自己管理への取り組み

ステップ4:面接対策

よく聞かれる質問

  • 自己紹介をしてください
  • なぜ当社を志望しましたか?
  • これまでのキャリアを教えてください
  • 障害について教えてください
  • 症状は安定していますか?
  • 前職の退職理由は?
  • ブランク期間は何をしていましたか?
  • どんな配慮が必要ですか?
  • 通院はありますか?
  • 長く働けますか?

障害説明のコツ

  • 診断名と簡単な症状説明
  • 現在は安定している旨を強調
  • 服薬と通院で管理している
  • 業務への影響を具体的に
  • 自分で工夫していることも伝える
  • 必要な配慮は明確に

うつ病の場合の回答例
「5年前にうつ病と診断され、2年間治療に専念しました。現在は服薬と月1回の通院により症状は安定しています。朝の立ち上がりに時間がかかるため、始業時間を1時間遅らせていただければ、通常業務は問題なく遂行できます。前職では〇〇の業務で実績を上げており、貴社でも即戦力として貢献できると考えています」

40代ならではの注意点:謙虚な姿勢、前職の役職や実績を誇示しない、面接官が年下でも敬意を持つ、柔軟性をアピール

ステップ5:企業実習・トライアル雇用

可能であれば、就職前に実習を経験しましょう。

メリット:職場環境の確認、業務の適性判断、体調の持続性確認、企業側も判断しやすい、ミスマッチの防止

トライアル雇用制度

国の助成金制度で、原則3ヶ月の試行雇用です。企業も求職者もお試しでき、助成金があるため採用されやすく、期間終了後は双方合意で本採用となります。

ステップ6:内定・条件交渉

確認すべき項目

  • 雇用形態と期間
  • 勤務時間・休日
  • 給与・賞与
  • 業務内容
  • 配慮事項の確認
  • 試用期間
  • 通院への配慮

配慮事項は書面で確認しましょう。口頭約束だけでは後でトラブルになる可能性があります。

ステップ7:入社・定着支援

入社後の注意点:最初から無理しない、体調管理を最優先、困ったらすぐ相談、定期的な振り返り

定着支援の活用

就労移行支援事業所を利用した場合、就職後も最長3年6ヶ月の定着支援が受けられます。

定着支援の内容:定期的な面談、職場訪問、企業との調整、悩み相談、体調管理のアドバイス

オープン就労とクローズ就労の選択

オープン就労(障害開示)

障害があることを企業に伝えて働く方法です。

メリット

  • 障害への理解と配慮が得られる
  • 通院のための休暇が取りやすい
  • 無理のない働き方ができる
  • 就労支援機関の定着支援が受けられる
  • 長期的に働きやすい
  • ストレスが少ない

デメリット

  • 求人数が一般枠より少ない
  • 給与水準が低めの傾向
  • 業務内容が限定される場合がある
  • キャリアアップの機会が少ない場合がある

平均給与(精神障害者・障害者雇用):全体平均:月14万9,000円、週30時間以上:月19万3,000円、週20〜30時間:月12万1,000円

1年後定着率:約60〜70%

クローズ就労(障害非開示)

障害があることを企業に伝えずに働く方法です。

メリット

  • 求人数が多く選択肢が広い
  • 給与水準が高い
  • キャリアアップの機会がある
  • 幅広い業務経験

デメリット

  • 配慮が受けられない
  • 通院が困難
  • 体調不良時の理解が得られにくい
  • ストレスがたまりやすい
  • 再発・悪化のリスク
  • ブランクの説明が難しい

1年後定着率:約30〜40%

40代の場合の選択基準

オープン就労を推奨するケース:定期通院が必要、体調に波がある、配慮が必要、長期的に安定して働きたい、ブランクが長い、主治医がオープンを推奨

クローズ就労が可能なケース:症状が完全に安定、通院不要または休日で対応可能、配慮なしで業務遂行できる、キャリアアップを重視、高収入を目指したい

40代の現実的な選択
40代の場合、ブランク期間の説明が避けられません。クローズ就労で「体調不良」とだけ伝えても、採用側は不安を持ちます。多くの40代はオープン就労を選択するか、セミオープン(上司や人事にのみ開示)を選んでいます。

セミオープン就労

一部の人(上司、人事など)にだけ開示する方法です。

メリット:ある程度の配慮が得られる、同僚には知られない、一般枠で応募可能

デメリット:実施している企業が限られる、配慮が不十分な場合がある

障害者職業総合センター「障害者の就業状況等に関する調査研究」
https://www.nivr.jeed.go.jp/research/report/houkoku/houkoku137.html
LITALICOワークス「オープン・クローズで就労するメリットとデメリット」
https://works.litalico.jp/useful/merit/

40代に向いている仕事と業界

精神障害者が多く働く業界TOP5

厚生労働省の調査によると:

  1. 卸売業・小売業:25.8%
  2. 製造業:15.4%
  3. サービス業:14.2%
  4. 医療・福祉:13.8%
  5. 情報通信業:その他

精神障害者が多く働く職種TOP5

  1. 事務的職業:29.2%
  2. 専門的・技術的職業:15.6%
  3. サービスの職業:14.2%
  4. 運搬・清掃・包装等の職業:11.1%
  5. 生産工程の職業:10.0%

40代の経験を活かせる仕事

事務職:一般事務、経理事務、営業事務、人事・総務事務、データ入力

専門職:経理、人事、法務、システムエンジニア、プログラマー、Webデザイナー、ライター・編集

サービス職:カスタマーサポート、受付・案内、介護職、調理補助

軽作業:清掃、倉庫作業、検品・梱包、配送補助

症状別の向いている仕事

うつ病の方

向いている仕事:ルーティンワークが中心、一人で集中できる作業、ノルマやプレッシャーが少ない、在宅勤務可能

避けた方がいい仕事:高いストレス環境、長時間労働、深夜勤務、頻繁な対人折衝

双極性障害の方

向いている仕事:業務量の変動が少ない、予定が立てやすい、サポート体制がある

避けた方がいい仕事:繁忙期と閑散期の差が激しい、納期のプレッシャーが強い、判断を求められる機会が多い

統合失調症の方

向いている仕事:明確な指示がある、単純作業、静かな環境、一人作業

避けた方がいい仕事:臨機応変な対応が必要、複雑なコミュニケーション、騒がしい環境

40代が注意すべき職場選びのポイント

確認すべき項目

  • 障害者雇用の実績
  • 定着率
  • 配慮の実例
  • 職場の雰囲気
  • 教育体制
  • 相談できる体制
  • 通院への理解
  • フレックス制度や時短勤務の有無

厚生労働省「令和5年度障害者雇用実態調査」
https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001233721.pdf

就労移行支援の効果的な活用法

就労移行支援とは

一般企業への就職を目指す障害者のための福祉サービスです。

サービス内容:職業訓練、就職活動支援、企業実習、就職後の定着支援(最長3年6ヶ月)

40代が利用するメリット

スキルの再習得:ブランクを埋められる、最新のPCスキル、ビジネスマナーの再確認

自信の回復:段階的なリハビリ、成功体験の積み重ね、働く感覚を取り戻す

企業との橋渡し:40代向けの求人紹介、企業への障害説明、配慮事項の調整

年代に合った支援:同世代の仲間、40代の経験を活かす方法、現実的なキャリアプラン

利用条件と費用

利用条件

  • 18歳以上65歳未満
  • 精神障害(診断書または手帳)
  • 一般企業への就職を希望
  • 受給者証を取得できる

利用期間:原則2年間

費用約9割の方が無料、世帯収入により0円〜37,200円/月

40代向けの事業所選びのポイント

確認項目

  • 年齢層:40代の利用者がいるか
  • 就職実績:40代の就職例
  • 職種の幅:経験を活かせる求人があるか
  • 企業ネットワーク:独自求人の有無
  • 定着率:就職後のサポート体制
  • プログラム:即戦力を活かせる内容か

複数の事業所を見学して比較しましょう。

厚生労働省「障害者総合支援法」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/sougoushien/index.html

豊田市・安城市の支援制度

豊田市の支援

豊田市就労支援室

  • 所在地:T-FACE A館9階
  • 電話:0565-31-1330
  • サービス:ハローワークと連携した就労相談・職業紹介
  • 特徴:求人検索、就職セミナー、キャリアカウンセリング
  • アクセス:名鉄豊田線「豊田市駅」、愛知環状鉄道「新豊田駅」徒歩すぐ

豊田市障がい者総合支援センター

  • 障がい者就労・生活支援センター
  • 電話:0565-33-0294
  • サービス:就労相談、職場開拓、定着支援、生活面の相談
  • 対象:障害のある方全般

豊田市の特徴:自動車産業が盛ん、製造業の求人が多い、事務職の求人も豊富、大手企業の特例子会社あり

安城市の支援

西三河南部西障害者就業・生活支援センター「くるくる」

  • 所在地:安城市社会福祉協議会内
  • サービス:就労相談、職場実習調整、定着支援
  • 特徴:地域企業との強い連携

安城市地域職業相談室

  • 所在地:安城市役所さくら庁舎1階
  • 電話:0566-71-0311
  • サービス:職業相談・職業紹介

ハローワーク刈谷(安城市も管轄)

  • 障害者専門窓口あり
  • 住所:刈谷市若松町1-46-3
  • 電話:0566-21-5001
  • 障害者向け就職面接会の定期開催

安城市の特徴:製造業が中心、中小企業が多い、通勤圏内に豊田市・岡崎市・名古屋市、求人の選択肢が広い

愛知県の支援機関

愛知障害者職業センター:所在地は名古屋市中区、職業評価・職業準備支援・ジョブコーチ支援を提供

愛知県精神保健福祉センター:所在地は名古屋市中区、精神保健に関する相談・社会復帰相談を提供

発達障害者支援センター:所在地は愛知県春日井市、発達障害を伴う精神障害の方も相談可能

利用できる制度

障害者手帳による支援:税金の控除、公共交通機関の割引、NHK受信料の減免、障害者雇用での就職

障害年金:精神障害で一定の要件を満たす場合、障害厚生年金/障害基礎年金、働きながらでも受給可能

自立支援医療(精神通院医療):通院医療費の自己負担軽減、原則1割負担、所得に応じた上限額設定

傷病手当金:会社員が病気で休職した場合、給与の約2/3を最長1年6ヶ月支給

失業保険の給付日数延長:障害者は給付日数が多い、就職困難者として300日または360日

よくある質問(FAQ)

Q1. 40代からの再就職は本当に可能ですか?
A. はい、可能です。実際に40代で再就職を成功させている方は多くいます。40代の強みは豊富な経験とスキルです。企業も即戦力を求めており、年齢よりも「何ができるか」を重視しています。ポイントは、実績を具体的にアピールすること、そして適切な支援を活用することです。

Q2. ブランクが長くても就職できますか?
A. はい、できます。ブランクについて正直に説明し、現在は回復していることを強調しましょう。その間、就労移行支援で訓練していた、資格を取得したなど、前向きな取り組みを伝えることが重要です。就労移行支援を利用すれば、ブランクを埋めながら就職活動ができます。

Q3. 給与はどのくらいですか?
A. 障害者雇用の平均は、全体平均:月14万9,000円、フルタイム(週30時間以上):月19万3,000円、短時間(週20〜30時間):月12万1,000円です。ただし、経験やスキル、職種により大きく異なります。40代で専門スキルがある場合、月20万円以上も十分可能です。

Q4. 通院しながら働けますか?
A. はい、可能です。オープン就労の場合、企業に通院を伝えられ、通院日に配慮してもらえ、半日休暇や時間休を取得しやすいです。定期通院が必要な方はオープン就労を推奨します。

Q5. うつ病の再発が心配です
A. 再発予防のポイントは、服薬の継続、定期通院を欠かさない、無理をしない、ストレス管理、早めの相談、定着支援の活用です。就労移行支援の定着支援を利用すれば、就職後も継続的にサポートが受けられ、体調の変化を早期にキャッチでき、悪化を防げます。

Q6. 転職回数が多くても大丈夫ですか?
A. 精神障害の場合、転職回数が多い方は珍しくありません。正直に障害が原因と伝え、現在は症状が安定していること、今回は長く働きたい意欲、自己理解が深まったことを説明しましょう。

Q7. 正社員になれますか?
A. 精神障害者の雇用形態は、正社員22.7%、非正社員77.2%です。最初は契約社員やパートから始め、安定したら正社員を目指す方法もあります。40代で専門スキルがあれば、最初から正社員での採用も十分可能です。

Q8. 障害者手帳は取得すべきですか?
A. メリットとして、障害者雇用枠に応募できる、就労移行支援が利用しやすい、税制優遇、各種割引があります。デメリットは特にありません(取得しても開示は任意)。取得しても一般雇用(クローズ)で働くことも可能です。選択肢を広げるために取得を推奨します。

Q9. 家族にどう説明すればいいですか?
A. 家族の理解とサポートは非常に重要です。就職への意欲、具体的な準備状況、支援機関の活用、無理のない計画を伝えましょう。焦らず段階的に進めていることを説明し、応援してもらいましょう。

Q10. 今すぐ就職できますか?
A. 症状が安定していれば可能ですが、焦りは禁物です。主治医に「就労可能」の判断をもらい、週5日毎日決まった時間に起きられる、日中活動ができる、通勤できる体力がある、服薬と通院を自己管理できるようになってから就職活動を始めましょう。準備期間を十分に取ることが、長く働くための近道です。

まとめ

40代で精神障害があっても、再就職は十分可能です。むしろ40代ならではの経験とスキルは、大きな武器になります。

再就職成功のポイント

  1. 焦らない:段階的に準備を進める
  2. 体調優先:無理をせず、症状の安定を最優先
  3. 強みを活かす:40代の経験と実績をアピール
  4. 支援を活用:一人で抱え込まず、専門家の力を借りる
  5. 現実的な目標:いきなり理想を求めず、ステップアップを考える
  6. 自己理解:できることとできないことを把握する
  7. 配慮の明確化:必要な配慮を具体的に伝える
  8. 定着重視:就職がゴールではなく、長く働くことが目標

豊田市・安城市には

  • 就労支援室・障害者就労支援センター
  • 複数の就労移行支援事業所
  • ハローワークの障害者窓口
  • 地域企業の障害者雇用

など、充実した支援体制があります。

まずは市区町村の障害福祉課や、就労移行支援事業所に相談してみましょう。見学や相談は無料です。専門家のサポートを受けながら、あなたらしい働き方を見つけてください。

40代からの再就職は決して遅くありません。これまでの経験を活かし、新しいキャリアを築くチャンスです。一歩ずつ、着実に前に進んでいきましょう。

※記載内容は2025年11月時点の情報に基づいています
より詳細な情報や個別相談については、下記お問い合わせ先までご連絡ください。