「このまま働けないのだろうか」「自分に合った職場なんて、本当にあるのだろうか」——そんな不安を抱えながらこの記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
就労移行支援は、そうした不安を一人で抱えてきた方のために設計された、国の福祉制度です。いきなり就職活動を始める必要はありません。
まずは自分のペースで「働くための準備」を整える場所として、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

就労移行支援とは?普通の就職支援との3つの違い
就労移行支援は、ハローワークやエージェントによる一般的な就職支援とは、その目的も内容もまったく異なります。
「就職活動のサポート」というよりも、「就職できる状態をつくるための総合的な訓練の場」という理解が正確です。
このセクションでは、その違いと成り立ちを整理します。
就労移行支援が生まれた背景と目的
就労移行支援は、2006年に施行された「障害者自立支援法」(現・障害者総合支援法)に基づいて創設された福祉サービスです。
それ以前は、障害のある方が一般企業で働こうとしても、体調管理やコミュニケーション面でのサポートを受けられる場がほとんどありませんでした。
この制度が誕生した背景には「就職できたとしても、すぐに職場を離れてしまう」という課題があります。
就職後に長く働き続けるためには、スキルだけでなく、体調管理・生活リズム・対人関係といった土台を整えることが不可欠です。
そのための訓練から定着支援までを一貫して行う仕組みとして、就労移行支援は設計されています。
ハローワークや障害者雇用との違いを整理する
就職支援に関わるサービスはいくつかありますが、それぞれが果たす役割は異なります。以下の表で主な違いを整理しました。
| 支援機関・制度 | 主な対象 | サービスの主な内容 | 費用 |
| 就労移行支援 | 障害・疾患がある方(65歳未満) | 訓練・生活支援・就活支援・定着支援を一貫して提供 | 原則無料(収入による) |
| ハローワーク | 求職者全般 | 求人紹介・職業訓練の案内 | 無料 |
| 障害者雇用枠(企業採用) | 障害者手帳所持者 | 採用選考・配慮ある就労環境の提供 | 不要 |
| 転職エージェント | 一般求職者 | 求人マッチング・面接対策 | 無料(企業負担) |
就労移行支援の最大の特徴は「就職するための準備期間を、専門スタッフと一緒に過ごせる」点にあります。
就労移行支援が「職業訓練」と異なる決定的な理由
ハローワーク経由の「公共職業訓練」との違いでよく挙げられるのが、体調面・生活面へのサポートの有無です。
公共職業訓練はスキル習得が主目的であり、メンタル面の不調や生活リズムの乱れに対応する専門スタッフは配置されていません。
一方、就労移行支援事業所では、支援員が個別の事情に応じた支援計画を立て、体調が悪い日の対応や、職場でのコミュニケーションの練習まで含めたサポートを行います。
「職業訓練を受けるための体力・心の準備が整っていない」という方にこそ、就労移行支援が選ばれる理由がここにあります。
<データ引用元>
厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40524.html
就労移行支援の対象者|自分は利用できる?確認すべき3条件

「自分は対象になるのだろうか」という疑問は、多くの方が最初に感じる不安です。
障害者手帳が必要なのか、精神疾患でも使えるのか——以下で一つひとつ確認していきましょう。
対象となる障害・疾患の種類(精神・発達・身体)
厚生労働省が定める就労移行支援の対象者は「就労を希望する65歳未満の障害者であって、通常の事業所に雇用されることが可能と見込まれる者」とされています。
対象となる障害・疾患の種類は幅広く、以下のようなものが含まれます。
- 精神障害:うつ病、双極性障害、統合失調症、適応障害など
- 発達障害:ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如・多動症)、LD(学習障害)など
- 身体障害:肢体不自由、視覚・聴覚障害など
- 難病:指定難病として認定されている疾患
「精神疾患」や「適応障害」をお持ちの方も対象です。
休職中で現在働いていない状態であっても、条件を満たせば利用できる可能性があります。
詳しくは、住んでいる市区町村の障害福祉窓口にご相談ください。
障害者手帳がなくても利用できる場合とは
就労移行支援を利用するために、障害者手帳は必ずしも必要ではありません。
厚生労働省の規定によれば、医師の診断書または意見書があれば、市区町村が「障害福祉サービス受給者証」を発行し、手帳なしでも利用できる場合があります。
実際に、精神疾患や発達障害の診断を受けていても、手帳の取得に至っていないケースは少なくありません。
そのような方でも、主治医の意見書を持って市区町村の窓口に相談することで、受給者証の発行につながることがあります。
ただし、判断は自治体によって異なる場合がありますので、まずはお住まいの市区町村の障害福祉担当窓口へお問い合わせください。
年齢・就労経験・在職中などの確認ポイント
利用にあたっての主なポイントは以下の3点です。
- 年齢:原則65歳未満が対象(ただし65歳到達前から継続して支給決定を受けていた場合は例外あり)
- 就労状況:現在無職でなくても、休職中の方は所定の要件を満たす場合に利用が可能です
- 就労意欲:「一般企業への就職を希望している」ことが前提条件
在職中や休職中であっても利用できるかどうかは、個々の状況によって異なりますので、まずは窓口への相談をおすすめします。
<データ引用元>
厚生労働省「障害福祉サービスの内容(就労移行支援)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/service/naiyou.html
就労移行支援で受けられるサービス内容を徹底解説

「実際に何をするのか」が見えていないと、一歩踏み出すのが難しいものです。
事業所によって内容は異なりますが、一般的に提供されているプログラムを具体的に紹介します。
職業訓練だけでなく、体調管理から定着支援まで、幅広いサポートが用意されています。
職業スキル訓練|PCスキル・ビジネスマナーなど
就職に必要な実務スキルを身につけるためのプログラムです。主な内容は以下のとおりです。
- PCスキル:Word・Excel・PowerPointなどのオフィスソフト操作
- タイピング訓練:速度・正確性の向上
- ビジネスマナー:挨拶・電話応対・メール文書の書き方
- 業務遂行トレーニング:指示の理解、報告・連絡・相談の練習
事業所によっては、データ入力やWebデザイン、プログラミングなど、IT系の専門スキルに特化したカリキュラムを持つところもあります。
自分が目指す職種に合わせて事業所を選ぶことも重要です。
体調管理・生活リズム改善のプログラムとは
就労移行支援の大きな特徴のひとつが「通所すること自体が訓練になる」という点です。
毎日定まった時間に起きて、事業所に通い、一定時間活動するという繰り返しが、崩れていた生活リズムの回復につながります。
また、体調の波を自分でモニタリングする「セルフケア訓練」、ストレスへの対処法を学ぶ「SST(社会生活技能訓練)」、リラクゼーション技法なども取り入れている事業所が多くあります。
「まだ毎日通える自信がない」という方も安心してください。
最初は週1〜2日の通所から始め、徐々に日数を増やしていく柔軟な対応をとっている事業所がほとんどです。
コミュニケーション練習・グループワークの実際
職場での対人関係に不安を感じている方に特に有効なのが、グループワークを通じたコミュニケーション訓練です。
少人数のグループで共同作業を行ったり、ロールプレイで職場の場面を再現したりしながら、実践的なスキルを安全な環境で練習できます。
「他の利用者と関わるのが不安」という方も、最初は見学や個別の活動から始められる事業所がほとんどです。
自分のペースで少しずつ慣れていける環境が整っています。
就職活動サポート|履歴書・面接・企業開拓まで
就職の準備が整ってきたら、支援員とともに就職活動を進めていきます。
具体的には以下のような支援があります。
- 自己分析・適性把握
- 障害・特性の開示方法(オープン就労・クローズ就労の検討)
- 履歴書・職務経歴書の作成サポート
- 面接練習(模擬面接)
- ハローワークや障害者求人サイトとの連携
- 職場実習の調整・同行
事業所が独自の企業ネットワークを持っていることも多く、求人情報の紹介から面接同行まで、丁寧に並走してもらえます。
就職後の定着支援|6ヶ月間サポートの中身
就職はゴールではなく、スタートです。就労移行支援事業所は、就職後6ヶ月間にわたって無償で職場定着のための支援を行うことが定められています。
具体的には、就職後も定期的に事業所のスタッフが利用者と面談し、職場での困りごとや体調の変化を一緒に確認します。
必要に応じて企業の担当者と連絡を取り合い、合理的配慮の調整を行うこともあります。
6ヶ月を過ぎた後は、希望により最長3年間の「就労定着支援」を受けることも可能です。
<データ引用元>
厚生労働省「就労定着支援の実施について」
https://www.mhlw.go.jp/content/001240305.pdf

利用開始から就職までの具体的なスケジュール感
「どのくらいで就職できるのか」「いつまでに決めなければならないのか」——利用を検討している方が最も気になる点のひとつです。
大まかな流れを把握しておくことで、先の見通しを持てるようになります。
見学・体験から通所開始までのステップ(最短2週間)
利用を開始するまでには、おおむね以下のステップがあります。
- 市区町村の障害福祉窓口に相談(受給者証の申請)
- 事業所の見学・体験利用(複数事業所を比較することをおすすめします)
- 受給者証の発行(申請から発行まで、おおむね2〜4週間)
- 利用契約・アセスメント
- 通所開始・個別支援計画の作成
見学は無料で予約できる事業所がほとんどです。「見学だけして帰る」ことも全く問題ありません。
実際に足を運んで雰囲気を確かめることが、合う事業所を選ぶ上で最も大切なステップです。
訓練期間の目安は?平均的な通所期間と卒業のタイミング
就労移行支援の利用期間は、原則として最大2年間(最大1年間の延長が認められる場合あり)と定められています。
実際の利用期間は人によってさまざまです。東京都福祉局の「令和4年度就労移行等実態調査結果概要」によると、令和3年度に就職した方の就労移行支援利用期間は「6ヶ月以上1年未満」が最多(24.5%)となっています。
一方、2年以上利用した方も16.3%存在しており、体調や訓練の進捗に応じて柔軟に対応されていることがわかります。
「2年という期限があるから焦ってしまいそう」と感じる方もいるかもしれませんが、担当支援員と一緒に個別の計画を立てながら進めていくため、一人でペースを管理する必要はありません。
就職活動開始から内定・就業定着支援までの流れ
一般的に、訓練期間の後半から就職活動をスタートします。
就職活動自体の期間は数ヶ月から半年程度が目安で、内定後は事業所と企業が連携しながら入社準備を進めます。
入社後6ヶ月間は事業所の定着支援が続き、その後も必要であれば「就労定着支援」に移行することで、最長3年間にわたって継続したサポートを受けられます。
<データ引用元>
東京都福祉局「令和4年度就労移行等実態調査結果概要」
https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/fukushi/32_ippan-chousa
就労移行支援の利用料金と経済的なサポート制度
料金面の不安から利用をためらっている方も多いと聞きます。
結論からお伝えすると、利用者の約9割は自己負担ゼロで利用しています。仕組みをきちんと理解しておくことで、不安を和らげましょう。
料金のしくみ|前年度の収入による自己負担額の目安
就労移行支援の費用は、国と市区町村が合わせて9割を負担し、利用者の自己負担は原則1割です。
ただし、前年の世帯収入に応じて月ごとの「負担上限月額」が定められており、それ以上の負担は発生しません。
| 区分 | 世帯の収入状況 | 月の負担上限額 |
| 生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
| 低所得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
| 一般1 | 市町村民税課税世帯(収入670万円未満) | 9,300円 |
| 一般2 | 市町村民税課税世帯(収入670万円以上) | 37,200円 |
※18歳以上の場合は、利用者本人と配偶者の収入で判定されます。
※収入の基準はあくまで目安であり、詳細はお住まいの自治体の窓口でご確認ください。
休職中で傷病手当金を受給している場合、または前年に収入が少なかった場合は、低所得区分に該当し、自己負担が0円になる可能性が高いです。
傷病手当金・障害年金と並行利用する際の注意点
就労移行支援の利用中は、原則としてアルバイトなどの就労は禁止されています。
そのため、通所中の生活費についても事前に確認しておくことが重要です。
傷病手当金については、受給要件(療養中であること、就労していないこと等)との兼ね合いがありますので、通所を始める前に主治医や加入している健康保険組合に相談することをお勧めします。
障害年金を受給している場合は、就労移行支援との並行利用が可能なケースが多いですが、就職後の収入状況によって年金額が変わることがあります。
詳しくは年金事務所や社会保険労務士にご相談ください。
交通費助成・昼食補助など、事業所ごとに異なるサポート
交通費と昼食代は原則として自己負担ですが、以下のようなサポートが受けられる場合があります。
自治体によっては通所交通費の一部を助成する制度があります。
また、障害者手帳を取得している場合は、公共交通機関の料金割引が受けられることがあります。
制度の有無はお住まいの市区町村の窓口でご確認ください。
厚生労働省の調査(平成30年度)によると、食事を提供している就労移行支援事業所は全体の60.7%に上ります。
無料または実費より安価な昼食を提供する事業所も多く、「食費提供体制加算」の仕組みのもとで栄養管理された食事が提供されます。
事業所見学の際に確認しておくとよいでしょう。
<データ引用元>
厚生労働省「平成30年度障害者総合福祉推進事業食事提供体制加算等に関する実態調査報告書」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40524.html
失敗しない就労移行支援事業所の選び方|5つのチェックポイント

全国には約3,000か所の就労移行支援事業所があり、その内容・雰囲気・実績は事業所ごとに大きく異なります。
自分に合った事業所を選ぶことが、就職の成否に大きく影響します。
以下の5つのチェックポイントを活用してください。
チェック①就職率・定着率の数字を必ず確認する
就労移行支援全体の一般就労移行率(就職率)は、厚生労働省のデータによると令和4年度時点で57.2%です。
ただし、事業所ごとに就職率には大きな差があります。高い事業所では80〜90%を超えるところもある一方、10〜20%程度にとどまる事業所も存在します。
確認すべき数値は就職率だけでなく、就職後6ヶ月の「定着率」も重要です。
就職後6ヶ月時点の定着率は全国平均で89.5%(令和5年度)と高水準ですが、事業所によって差があります。
見学の際に「過去1〜2年の就職率と6ヶ月定着率を教えてもらえますか?」と率直に聞いてみることをおすすめします。
チェック②自分の疾患・特性に強いスタッフがいるか
事業所によって、得意とする障害の種類や疾患が異なります。
精神疾患(うつ・適応障害)に強い事業所、発達障害のサポートを専門とする事業所、身体障害に特化した事業所など、特色は様々です。
見学の際には「スタッフに精神保健福祉士(PSW)や公認心理師はいますか?」「適応障害の方の支援実績はありますか?」などを確認すると、対応力の有無を見極める参考になります。
チェック③通所しやすい立地・曜日・時間帯の柔軟性
「通えること」は継続の大前提です。最寄り駅から徒歩で行ける距離かどうか、開所している曜日・時間帯が自分の生活リズムと合うかを必ず確認しましょう。
体調が不安定な時期は、週2〜3日や午前中のみの通所から始められる事業所の方が長続きしやすいです。
「最初はどのくらいのペースで通えますか?」と具体的に聞いてみると、事業所の柔軟性が見えてきます。
チェック④プログラム内容が自分の目標とマッチするか
事業所によって、訓練の重点が大きく異なります。
PCスキルや事務作業に特化している事業所、コミュニケーション訓練を重視する事業所、IT・プログラミングに強い事業所など、様々です。
自分が目指す職種(事務・IT・サービス業など)や、まず整えたいこと(生活リズム・体調管理・コミュニケーション)に合ったプログラムがあるかを事前に確認しておきましょう。
チェック⑤見学・体験時に「雰囲気」を必ず体感する
数値や内容だけでは判断しきれないのが「人と空間の雰囲気」です。
利用者同士の関係性、スタッフの話しかけ方、事業所内の明るさや静けさなど、実際に足を運んでみて初めてわかることがたくさんあります。
「何か質問することはできますか?」と聞けば、スタッフの対応の丁寧さもわかります。見学後に「また来たいと思えるか」という直感を大切にしてみてください。
<データ引用元>
厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況(令和5年度)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40524.html

適応障害・発達障害に強い事業所を探す3つの方法
「どこに問い合わせればいいかわからない」という方のために、事業所を探す具体的な方法を3つ紹介します。
一人で抱え込まず、専門家の力を借りながら探していきましょう。
地域の基幹相談支援センターに相談する
基幹相談支援センターは、障害のある方の相談を総合的に受け付ける地域の窓口です。
近くにどのような就労移行支援事業所があるか、自分の状況に合った事業所の特色などを教えてもらうことができます。
費用はかかりません。お住まいの市区町村のWebサイトや電話で場所を確認してみてください。
都道府県・市区町村の福祉窓口で紹介してもらう
障害福祉サービスの申請窓口でもある市区町村の福祉担当課では、地域内の事業所リストの提供や相談支援も行っています。
「受給者証の申請をしたい」と伝えるだけで、担当者が手続きの流れを丁寧に説明してくれます。
また、「障害者就業・生活支援センター」(なかぽつ)も、就労に関する幅広い相談に対応しており、適切な支援機関を一緒に探してくれます。
主治医や精神科ソーシャルワーカー(PSW)に相談する
通院している場合は、主治医や院内の精神科ソーシャルワーカー(PSW)に相談するのが最も確実な方法のひとつです。
PSWは地域の福祉制度に精通しており、個人の状況に合った事業所を紹介してもらえることがあります。
「就労移行支援を使ってみたいのですが、先生はどう思いますか?」と次回の診察時に相談してみることから始めてみてください。
就労移行支援に関するよくある不安と疑問に答えます
「利用を始めたいけれど、こんな場合はどうなるのだろう」という疑問を持つ方は少なくありません。
よくある3つの不安に、率直にお答えします。
「通えなくなったらどうなる?」休んでも大丈夫?
体調が悪い日は休んで問題ありません。
就労移行支援は、体調の波があることを前提とした支援です。
欠席した場合も、支援員に連絡すれば対応してもらえます。
ただし、長期間通所が難しくなった場合は、支援計画の見直しや、一時休止・別の福祉サービスへの移行を担当支援員と一緒に相談することになります。
「休んだら終わり」ということはないので、安心してください。
「周りにバレたくない」会社や家族への対応は?
就労移行支援の利用は、基本的に本人の同意なく外部に知らされることはありません。
在職中・休職中の方であれば、事業所のスタッフが会社への伝え方についても一緒に考えてくれます。
家族への説明についても、「どう話せばよいか」を支援員と一緒に整理することができます。
一人で悩まず、支援員に打ち明けてみることをおすすめします。
「本当に就職できる?」不安なときに知っておきたいこと
厚生労働省のデータによると、就労移行支援からの一般就労移行率は令和4年度時点で57.2%、就職後6ヶ月定着率は89.5%(令和5年度)となっています。支援を受けながら計画的に準備を進めた方の多くが、一般企業への就職を実現しています。
もちろん、すぐに就職が決まるわけではありませんし、就職が最善の選択とも限りません。
大切なのは「自分に合った働き方を、焦らず一歩ずつ探していくこと」です。就労移行支援は、そのプロセスに伴走してくれる場所です。
<データ引用元>
厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40524.html
まとめ|まずは「見学1回」から始めてみよう
就労移行支援は、就職という目標に向けて、体調管理・スキル訓練・就職活動・定着支援までを一貫して支えてくれる福祉サービスです。
対象者の幅は広く、障害者手帳がなくても利用できる場合があり、約9割の方が費用ゼロで通所しています。
「いきなり就職活動は無理」という方も、最初は「通う練習」から始めることができます。
週に1〜2日の短時間通所から始めて、少しずつ自信をつけていった方が多く就職を実現しています。
まずは「見学1回」だけでいい。今日の記事を読んで気になった事業所があれば、無料見学の予約だけでも取ってみてください。
予約して実際に足を運ぶことが、今の状況を少しだけ変える最初の一歩になるはずです。
次回の通院の際に主治医に話してみる、市区町村の窓口に電話してみる——できそうなことから、一つだけ動いてみましょう。
※本記事に掲載している医療・制度に関する情報は、執筆時点の公的情報をもとに作成しています。制度の詳細や個別の適用については、主治医や市区町村の障害福祉担当窓口にご相談ください。

